化学石膏と原石石膏の特徴
●メリット
- 人工的に生産するため、安定した品質を確保できる。
- 粒度が安定していて、異物混入がほとんどない。
(ただし、排脱石膏のように原料自体に不純物が多い場合は別である。) - 高品質の原料を使えば、高い白色度を得ることができる。
- 副産物を利用することにより、安価な製品も可能となる。
(デンタル等としては使用できない) - pH調整が容易(安定したpHの状態のためpHの調整が容易)
●デメリット
- コストが高い。(高品質の商品はコストが高い)
- 生産量が限られている。(高品質の商品は生産量が限られているため入手が難しい。世界的にも日本の高品質原料以上のものはない。)
●メリット
- コストが安い。
(原油の高騰後、原石石膏と化学石膏のコスト差は大きなものになった。) - 埋蔵量が多い。
(中国、タイ、中東、北部アフリカ、中米、オセアニアなど世界中に鉱脈がある。)
●デメリット
- 透明な単結晶のような純度の高いものもあるが、一般的に鉱床の成り立ちにより不純物が多い。(シリカ分や鉄分、その他の不純物の混入が多くみられる)
- 鉱脈によって白色度が低下する。赤系(茶系)やグレー系、青系など産出鉱脈や同じ鉱脈でも原石によって変化することが多い)
- Ⅱ型無水石膏の混入するケースがある。これによって強度低下が起きることがある。
- 資源ナショナリズムの台頭により、輸入が困難になってきている。