石膏の特徴と用途


化学石膏と原石石膏の比較

高級化学石膏 天然石膏原石
生成の違い 硫酸塩とカルシウム塩との化学合成反応で製造する。 海底が隆起して、海水が干上がる過程で2水石膏が層状に形成した後、そのまま地上に残る場合と、地下に埋まる場合がある。地下で高温の熱を受け、Ⅱ型無水石膏に変化したものもある。
生成の場所 化学工場のプラント
原料の組み合わせ:
硫安+消石灰、ボウ硝+塩化カルシウム、
硫黄燃焼ガス+ 消石灰
世界各地
産地:
モロッコ、タイ、中国、メキシコ、
オーストラリア、ヨーロッパ等
各地の地下(採掘)又は地表(露天掘り)
純 度 基本的にはそのままで高純度 選択次第:丁寧な選鉱で高純度にもなる

※干上がる途中に洪水で年度層が混入
※干上がってから土砂に埋まる
混入異物と不純物 消石灰中のシリカ粒
ナトリウム、塩素、未反応石灰
通常、異物混入はまず無い。
選鉱可能な高純度の層があれば、選鉱次第で高純度品が得られるが、人件費が高ければ対応できない。
Ⅱ型無水石膏はほとんど選鉱による除去はできない。
燃焼前の
原料としての違い
結晶サイズが均一で、そのまま釜投入が可能 粉砕が必要で、粉砕後は微粉から粗粉まで分布が広い
燃焼後の焼石膏
原料としての違い
白色度が高い
混水量が安定
選鉱不良で異物・不純物が混入、白色度が低下。
混水量が変動しやすい。
混水量調整のため添加剤が多用されることがある。
使用した添加剤の影響で操作性が変化することがある。

 

石膏原料・α石膏・製品硬化体内部の相違一例

化学石膏と原石石膏の比較