石膏利用の質問
31)石膏硬化体はどんな時に変形するのですか
回答:
解説:濡れた石膏型は条件次第では大きく変形します(曲がります)。
変形の原因:
濡れた石膏型内部の石膏の結晶は、水で濡れていると滑って動くために、変形の原因となるのです。
弱い力でも継続的に加わることで、結果的に大きな変形が発生します。
長い棒状の石膏型が変形すると驚くほど曲がってしまいます。乾燥するまでは必ず平らな場所に置いて乾燥します。
なお、乾燥した石膏型は、変形する前に通常は割れてしまうために変形することはありません。

自重変形の例:(模型自体の重さで変形する)
@長尺の模型を濡れたまま立て掛けて放置する。
A長尺の模型を濡れたまま橋を架けた状態で放置する。
B組んで利用する模型を、バラバラに開いたまま乾燥すると、乾燥後に元通りに組めなくなる。

加圧変形の例:(模型に力が加わって変形する)
@アルジネート印象材に石膏を注入後そのまま放置して、印象が乾燥収縮して模型を変形させる。
*乾燥収縮により、弱い力でも長時間の加圧されることで模型が変形する代表的な例です。
 *アルジネート印象を模型の保護材としてはいけません。なお、シリコン印象では、変形することはありません。

注意:本回答は、下村石膏(株)研究室が作成したものです。
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