石膏利用の質問
30)混水量と混水比の違いとは
回答:
解説:混水量と混水比は、石膏の重量に対して、どの割合の重量の水を混ぜるかという意味で
全く同じものです。
但し、工業用の用途で標準混水量で混ぜた後のスラリーは、かなり流動性の高いものです。
焼石膏をkg単位で大量に利用するための標準的な混合の割合を示します。
一方、歯科技工用途でメーカーの指定した混水比で混ぜた後のペーストは、流動性があまりありません。
100g単位の量で歯の模型を数個作ったりする時、盛り付けたり、振動を与えて注入したりするためなどの、
用途にあわせたペーストの状態にします。

混水量とは、(陶磁器型材用石膏 JIS R9111 2015年では)
      
100gの石膏を混錬する水の量:単位は%
              :1kg〜15kg程度の工業用石膏の撹拌時
⇒標準混水量で撹拌したスラリーは、あえて例えれば「ポタージュスープ」
→傾ければ流し込みできるスラリー。
→流し込み後に振動で気泡を浮き上がらせることができる。
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混水比とは、(歯科用石膏 JIS T6600 2016年では)
      
石膏1に対する水の比率:単位は無い
             100g〜500g程度量の歯科用石膏の練和時
⇒通常、メーカーが指定した混水比で練和したペーストの状態は、あえて例えれば「ソフトクリーム」
→振動させないと注入できない。
→振動させると流動性が出て気泡を浮き上がらせることができる。
→振動させないと、気泡を浮き上がらせることができない。


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注意:本回答は、下村石膏(株)研究室が作成したものです。
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