石膏利用の質問
20)マウント用石膏の硬化膨張にはどんな影響がありますか
回答
1)マウント用石膏は、咬合器に石膏模型を装着するために使用されます。
 咬合器の上下の台にマウント用石膏のペーストを載せて歯型模型を置いてから、
 バイトワックスなどで上下の歯型模型の咬合位置をマウント用石膏で固定再現します。
 
2)例として下顎の模型をマウント用1で固定します。
 この時大切なのは、マウント用1の硬化膨張が出切る時間(できたら2時間)は放置します。
 *この対策によりマウント用1の硬化膨張を無視できる様になります。

3)上顎の模型をマウント用2で固定します。
 マウント後に針金などでマウント用石膏が硬化するまでしっかりと固定されます。
 マウント用に使用されて石膏の膨張は、この固定作業で抑制されますが必ず膨張します。

3)このマウント用に使用された石膏の膨張は、例えばインサイザルピンの浮き上がりに直結します。
 少々大げさに図の右下に矢印にインサイザルピンの浮き上がりを示しています。
 しっかり固定していれば、硬化膨張はその影響を無視できる範囲にありますが、
 マウント用石膏に厚みがある場合などは、咬合器に歪として隠れていたものが、
 固定を外すことで浮き上がりとして現れることがあります。
 そのため、咬合器のマウント用石膏には、当社マウンテックLの様な膨張が低い性能が、
 より精密な作業につながるのです。


注意:本回答は、下村石膏(株)研究室が作成したものです。
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