石膏利用の質問
21)硬化時間を遅くしたいのですが
回答
石膏の化学反応は、少なからず温度の影響を受けます。
スラリーやペースト温度が下がると硬化時間は遅くなります。
1分程度硬化時間を遅くするなら、スラリーやペースト温度を5〜10℃下げることで可能です。
更に遅くするには、クエン酸ナトリウムを溶解した水を利用します。
使用方法:
1Lの水に対しクエン酸ナトリウム1gを溶解した水を準備し、これで練和します。
遅延効果が少ないなら、g単位で追加します。
遅延効果が大き過ぎるならクエン酸ナトリウム濃度を下げるために水で希釈します。
使用上の注意:
@必ず予備試験を行って下さい。石膏の品種、ロットでも効果が異なることが多いです。
A石膏品種によっては、遅延液により長時間硬化しなくなることがあります。
B遅延液の使用により、硬化膨張が低下して、強度も低下するため、最小限の使用を推奨します。

注意:本回答は、下村石膏(株)研究室が作成したものです。
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